海の見える車窓・settled 08

輪廻  2008-08-16投稿
閲覧数[109] 良い投票[0] 悪い投票[0]

嘉代は一応の保護者である父親に手紙を書くと、「幸一くんの御家族にくれぐれも迷惑をかけないように」と書かれたメモ程度の返事が、仕送りに同封され送られてきた。
嘉代は詳しくは知らされていなくとも分かっていたことがあった。
父親は既に再婚し、子供もいること。
どこかの会社でとてもやり手であり、金銭的に充分過ぎるほど余裕があること。
母の危篤の報せにも電話一本でしか反応しなかったこと。
―そして結局、最期の最期まで…母のもとへは来なかった。―\r

「まさか隣の部屋に嘉代ちゃんが住んでくれることになるなんてな。驚きというか信じられないという…か…嘉代ちゃん?」

嘉代は父親のメモ書きを手で握りつぶしたが、涙は溢れるばかりだった。

「………お父さんの?」

お父さんの、なんと言いたかったのだろう。
幸一にすら表現出来ない「それ」は、ゴミ箱に投げ入れられた。


まだ仕送りに頼るしかない自分が情けなくなり、嘉代はまた泣きそうになったが、幸一の母はとても有り難いことを言ってくれた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 輪廻 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
炭酸でシュワシュワー!!
痩身ジェルが進化!


▲ページトップ