「……あんたは誰だ?」
知らない奴が立っていた。女だろう、俺と同い年くらいだろうか。かなり美人だった。
美しい金の髪の流線は腰本まで届いている。
俺は最近美人に縁があるのがろうか。
よく回りを見回すと、ここは自分の部屋ではなかった。
部屋はかなり広かったがベットが二つあるせいか狭く感じる。窓はなく外の様子はわからなかった。
「おい、ここはどこだ?」
「知らない。私も気付いたらもうここにいたんだよ。なんなんだよ、まったく。昨晩あんな事があったばっかりだってゆうのに……」
あんな事?まさか…。
「なぁ、あんた今あんな事って言ったよな?」
「あ、ああ。言ったけど。それがどうしたの?」
「何があったんだ!?昨晩お前に」
「何で貴方にそんな事教えなくちゃいけないの?」
「え?あぁ。そっか。わかった。じゃあ俺から話すよ。実は……」
俺は昨晩?起こった事を説明した。いまだに現実味はないのだが……。
「すると?貴方も両親が殺されたと」
「俺らは両親を殺されたからここにいる?」
ギィ……。この部屋に一つしかないドアが開く音がした。二人はドアの方を向く。男が部屋に入ってきた。
「おやおや、お目覚めでしたか。二人とも仲がいいようで。フッ……」
男の格好はスーツを着た銀縁の眼鏡というものだった。相手を不安にさせる奇妙な笑顔を浮かべていた。
「あんたがここに俺らを連れてきたのか?」
「フッ……私が連れて来たわけではないのですが、私のお友達のような物が連れて来ました」
「どうして、どうして私達はここに連れて来られたの?」
「フッ……貴方がたが今話していた事はだいたい当たっていますよ。貴方がたは両親をロイドに殺されている。我々は可哀相な貴方がたを保護してあげたという訳ですよ。フッ……」
一々鼻で笑うコイツの話しかたは苛々してくる。
「どこのだれが俺らを保護するって?俺らを保護して誰が得すんだ?」
「フッ……どうせ貴方がたには行くあてなんてもの無いでしょうに。そんな貴方がたを保護してあげよう、という善意ですよ。フッ……」
ホントにコイツと話しをすると、苛々してきやがる。