時と空の唄1-3

花神 ミライ  2008-08-17投稿
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ランスォールが十三年間住んでいる教会の近くには港町がありその名はキジル。港町には多くの人が集まるがランスォールはその中であまりよろしくない仕事をしており、その筋ではなかなか常連だ。
ランスォールのあまりよろしくない仕事とは簡単に言うと人の鞄等からおサイフを頂戴する俗に言うスリで実は一昨日も失敗しほぼ半日にも及ぶお説教をされた、というのは余談。

さて、今日も今日とてあまりよろしくない仕事に勤しむランスォールだ。
早速今日一番の獲物を手にした彼は街の中央にある噴水広場で中身を確認していた。
「ほうほう。がきんちょだが結構持ってるじゃないか。」
因みに、彼がこの物語主人公だが、ハッキリ言うといつもこうなので手癖が悪い等は多目に見て欲しい。

一通り確認を終えてそろそろ帰ろうかと考えているとなんだか露店の並ぶ通りが騒がしいことに気付いた。「…なんだ?」

人混みの中に目を向けると一人の男が叫んだ。
「捕まえろ!!」
人を掻き分けて逃げる少女とそれを追いかける黒スーツの男が確認できた。
そしてランスォールは同業者と思ったのかそれともただ単に少女が美人だったからなのか、本人にも分からず少女の手を掴むと路地裏へと飛び込んだ。

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