殴られた男は月の結晶までぶっ飛ばされて派手な音を空間に響かせる
風紀)お前は一体何者だ!?
怒鳴りつけてくたばっている男に訪ねるとナラビは
ナラビ)(風紀兄ちゃんとお姉ちゃんに殴られたのに答えられる訳ないじゃん
と、ナラビが思っていると
ギラム)私の名前はギラム。ある計画の為に雷矢と手を組んだ者だ
何とケロッとして答えてきた。殴られて顔に痣(あざ)が出来ていたのに一瞬で治っていた
ナラビ)なっ何で!?
『不死身?』と思うナラビに
雷斗)そうか!月の結晶の治癒の力のせいだ
雷斗が言うとナラビは納得した
ギラム)まぁそぉ若いもんが気を立てるんじゃない
ギラムはいつの間にか月の結晶の上にいた
風紀)計画って何だ!?
のんびりした口調に余計に殺気だった風紀が聞くが
ギラム)まぁまぁ。そんなにせかすな。お前達は、何故月の葉書…いや月の結晶があるか知ってるか?
ギラムが話を反らしたが、4人も存在理由が分からないので考え込んでしまった
確かに月の葉書はもう数千年前から存在していていつ造られた何て誰も知らなかった
ギラム)お前ら、風家・雷家・雲家の歴史は相当古い。多分最古の歴史を誇っているだろう、私を除いてな。お前らが知ってるのは五千年程度だ…七千年前にあった“世界滅亡”は知らないだろう
「世界滅亡!?」
四人が鸚鵡(おうむ)返ししてしまう
本当は今すぐにでも倒したかったが月の結晶があった為攻撃してもお互いに意味を成さない事は分かっていたからだ
ギラム)そもそも、何故伝承・生天・変表族といった一族がこの世にいると思う?その答えも七千年前にある。七千年前…当時は西暦三千年と言ってたが当時の科学者と呼ばれる者が人間の一歩先に進んだ研究を行っていた
雷斗)一歩先?
雷斗が聞くとギラムは風紀と雷斗を指差して
ギラム)お前らの事さ。つまり宝玉の事だ。ある時未知の物質(宝玉)を見つけた科学者はこれを人間に入れる事が出来れば人間の一歩先に行けると考えた。そして長年の研究の末に人間に埋め込む事が可能となった。その子孫が後に伝承族になる。その後百人の体内に宝玉を埋め込む事に成功した………が、同時に生み出してはいけない者を作り出してしまう。その名をフライシンワークと後の生き残った者は言った