何故私は優しさなんて知ってるんだろう……
なんで知ってしまったんだろう
街の真ん中で
ボロボロになったパジャマを引きずり
血がにじむ足をひきずって
歩いているミジメな私がいる
こんな私を見る人は誰もいない
優しさなんて知らなきゃよかった
知っているからつらいんだ
苦しい恥ずかしいミジメ…こんな言葉を知ってしまっているから
いっそ私を見て誰か笑って誰か私を見て
孤独な街の真ん中で
少女は休める場所を見つけ
体に残る自分のわずかな暖かさをかき集める
私は一体何になってしまったんだろう
これからどうなってしまうんだろう
ナニモカモ
少女はゆっくりと目を閉じた
孤独な街の真ん中で