『ほんま?!奈央ちゃんのお母さんは、何処の弁当屋におるん?!』
まさか、母の働くお弁当屋さんの話題になるとは思わなかった。
『〇町の、“ほっ〇ほっ〇停”です。』
『おぅ。そこなら俺、普段よく買って食っとうで。
あと、ウチの現場のヤツらもよく行くしな。』
そうなんだ。
聖人のお父さん、あたしの母が働いているお弁当屋さんへよく行ってたんだね。
『じゃあ、もしかしたら親父、奈央の母さん見てるんじゃね?!』
ま、聖人ってば‥‥スルドイ。
『もしかして、奈央ちゃんのお母さんて、髪‥短いんとちゃう?!背は160位あるやろ?!』
ひ‥‥ひぇっっ。
あ、当たってるっっ!!
『は、はいっっ。髪は短いです。あと、身長も160位あります。』
何か、警察で“事情聴取”受けてる気分のあたし。
『すげぇ。親父と奈央の母さんが顔見知りだったなんてな。』
『奈央ちゃんの名字は“木下”さんて言ったよね?!
やっぱそうや。間違いない。』
本当に母と聖人のお父さんが顔見知り?!
信じらんない。
『親父。奈央の母さんてビジンだろ?!』
聖人ってば‥何を言い出すのっっ!!
『おぅ。すげぇべっぴんさんやで。
奈央ちゃんによう似とうな。
‥って事は俺も聖人もメンクイって事なんかな?!
はっはっはっは。』
えっ‥‥?!
ドキッ‥‥‥。
『おいおい。親父ぃ。奈央の母さんに惚れてんじゃねぇの?!』
聖人はニヤニヤしながら、お父さんにそう言った。
『聖人!!お前、親をおちょくるのも、ええ加減にせぇや!!』
『ヘッ。何顔赤くしてんだよ。てか、こりゃ図星だな。』
『聖人!!』
聖人と聖人のお父さんの会話を聞いていたら、
やっぱり2人は親子。
本当は凄く仲がいいんだなって思った。
そんな2人を見ていたら、
あたしも早く家へ帰って、お母さんといっぱい話をしたくなった。
今日は大晦日。
今年も沢山、色んなコトがあったケド、
聖人と知り合えた今年は、
あたしにとって最高の1年だったよ。
来年もよろしくお願いします☆
みんな、みんな、来年もハッピーな年であります様に!!