未設定ー26ーキミは誰?カツミとアフターとアユムの世界

未伊子  2008-08-21投稿
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ーはじめにー

久しぶりです。お待ちどう様、そんなに待ってナィって?
いやいやこのペースで書いていると終わるまでにゃ、5年くらいは覚悟してほしいのさ〜。
そのうちイヤでも待ってしまうから…。
では、本文。始まりデス。

『キミは誰?カツミとアフターとアユムの世界』


06:23
☆アユム☆ー

おはよー
早すぎたかな?返事下さい〜。


アユムは送信した。昨日のメールの返事はない。何となく寝れなくていつもより早く目覚めてしまっていた。
出会い系サイトの広告をなにげにクリック、したのが始まりだった。
いろんな人がいる中に、見つけてしまったのだ、『未設定さん』を。
他の人(男女問わず)は顔写真がついていたり、ニックネームをキチンとアピールしているのに何故か彼女だけは、静かに息をひそめているような気がしたのだ。
芝居が好きデスとも書いてあるし…ますます気になった。アユムは役者になりたくて、この地、東京まで上京した。

夢は、ここにくれば叶う…気がした。
そう、行けば。行けさえすれば、自分の前に道が開けていて思い通りの世界が広がっている、と。
ー勘違いしていた。
自分のルックスに自惚れ?過大評価をし過ぎだのか?
現実は、想像したスターダムな世界とはかけ離れた所にいて、バイトと研修所の往復に日々過ぎている。
上手く人と話せない、馴染めないのだ。都会の生活にも、人間関係にも…。

自分レベルならゴロゴロと街を歩いている、その中で目立っていくことの難しさにも直面していた。
彼女と話しがしたい。
慰めて、いや穏やかに静かに自分の話を聞いてもらえそうな気がする。
自分を、話ベタな俺の夢を理解してもらえたら〜。
そんな気持ちで彼女の欄をクリックした。すべて無料の文字が、アユムを後押しした。

なめられたらいけないと、強気な文章でいこうと思いながら、送信した…しかし。
まだ返事は来ない。

一方の、未伊子さん。会社の会う人ごとに朝の挨拶に続けて、アフターについて質問していた。例えばこんな風に。
「おはようございます!今、時間ありますか?ちょっと分からないコトがありまして…聞いてもらえますか?」
という具合に、である。


《ー続くー》



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