因縁の試合が今、ここに始まる。
この小説はある年の7月22日、KI山タウン野球部(高等部)と明東学院野球部(高等部)との試合の一部始終を描いています。
ゲームセットが聞こえるその時まで、話は《ー続くー》のです。
ではプレーボール〜!!
その前に何故、因縁試合であるか語っておこう。それは、それぞれの野球部の監督が同級生で共に、野球チームに所属していたチームメイトだったコトから始まる。
「いつまでもグズグズゆうな、や〜。あのイレギュラーバウンドを捕れんかったとは、俺がワルいさ!」
「あれは惜しかったなって言っただけやなかかぁ。グズグズゆうとらん。グズグズこだわっとるとはお前やろ〜が」
「グズグズってゆうな〜。顔を合わせりゃあの時の話する貴様がワルかっ」
「したくもなるやろ〜。あれから流れが変わったっちゃけん」
「貴様があの後、上手いこと投げてりゃあ、まだ一点差で勝てとった、ったい。急にガタガタになりくさってから〜」
「俺が波があるのは知ってるやろ〜もん。点、取られてからすぐに打ち返したらよかったんじゃー。」
両、野球部の監督はことあるごとに言い合いをします。
とある県大会での犠牲フライを落球したのは、KI山タウン野球部(高等部)の監督は松尾英樹、その時の守備はショートで4番。
明東学院野球部(高等部)の監督は池田小吉。ピッチャーで9番。