寮の食堂・・・みたいな場所へ俺は向かった。
−ぶっちゃけ食堂とよべるような規模じゃない。普通の家の台所みたいな場所だ−
「おはよー・・・ってあれ?聖いねーじゃん」
「おはよ、悠」
「ああ、今朝は孝一しかいないんだな」
橘 孝一。二年生。中等部からの親友である。顔も良く、スポーツもできて頭もいい。さらにとてもいいやつ。完璧人間なのである。何故仲良くなったかというと中学での部活が同じバレーボール部だったからだ。
「聖ちゃんならもう登校しちゃったよ」
「そっか。まぁ毎日一緒に行かないといけないわけじゃないからな」
「たしかにね。そういえば今日僕らのクラスに転入生がくること知ってた?」
「いや、知らなかった。つかなんで孝一知ってんの?」
「我等が生徒会長が教えてくれたんだよ」
この学園の生徒会長はこの茜寮に住んでいる。
美月 奈緒先輩。寮でも一番年上の三年で、女子の生徒会長はこの学園で初めてらしい。
俺、聖、孝一、奈緒先輩の四人がこの茜寮のメンバーである。
何?少ないって?
少ないから男女一緒にされてるってわけだよ。
そして孝一と一緒に学園に向かっている途中、事件は起きた。