翌日、翔人はリストバンドを買いに街へ来ていた。
「明日は、三鷹戦か・・」そう思っていると、どこからか女性の悲鳴が聞こえた「きゃーっ。ひったくりよー。」
見ると、男が女性の荷物を奪い走って行った。翔人が追いかけようとした時、翔人の横を誰かが過ぎ去って行った。
「あんたさ、フェアじゃないね」捕まえたのは、スラッとした高校生だった。
「どうぞ。」その男は女性に荷物を手渡し、女性は帰っていった。
「あの、あなた一体・・」「ん?そういう君は・・」翔人は一呼吸おいた。
「僕は、柊木翔人です。」「オレは、千咲雷斗。三鷹実業二年、バスケ部エースだ!!」翔人が驚く。
「三鷹のバスケ部・・」
「君はどこの高校だ?」
翔人は素早く答える。
「西条です。」
「西条?明日うちとやるとこか。」
雷斗は思い出しながら言う「西条にバスケ部が復活したって聞いて、監督が喜んでさ。いきなり試合申し込んだらしいぜ。」
翔人はア然としていた。
「明日は楽しみにしてるぜ。じゃあな坊や。」
と言って去って行った。
翔人は、雷斗に負けないと誓い走って行った。靴音が響いて、空は広がっていた。