『もうやめてね』
携帯を突き返された
悲しみというよりも怒りに満ちた表情で僕を見ている
君に何か送信していた
すぐに消去されていて内容は分からない
君のメモリーが携帯から消えていた
君にどんなメッセージが届いたのだろう
分かる事は良い内容ではないという事だけ
君は今どんな想いで携帯を見ているのだろう
何を思いながら読んでいるのだろう
君は今どんな顔をしているのだろう
君は…
こんな状況になっても君が気になる
番号もアドレスも無くなった今
君からの返事を待つ事しか出来ない
それと同時に明日が来るまで返さないでくれと願った
都合の良い祈りだ
一人の女性さえも幸せに出来ない
欲張りが最悪の結果を招き
近くの愛を傷付け届きかけた愛が切れてしまう
今更後悔が襲い
その苦しみの中で離れて行く君からの救いを求めてしまう
生涯を共にしようと決めた人
愛して止まなかった人
そんな人を裏切る事も捨てる事も出来るはずはない
全てを捨てる覚悟はない
本当の僕の愛は今側にいる人に捧げるべきだと言い聞かせてはみるけど君が消えない
自分が思っている以上に君を愛している
その真実を掻き消すように此処に存在している女性の体を抱き寄せた
体を借りて君を想い描いた
僕は最低で駄目な奴だ