眠れぬ夜に降る雨は、
僕の耳に優しい音色を届けてくれる。
降り続ける雨音は、
僕の心に微かな安らぎをくれる。
わずかに開けた窓から、
差し出した手に触れる雨は、
どこまでも冷たく僕の手を濡らしてゆく。
眠れぬ僕を、
優しくあやすかの様に、
手の上に落ちては弾ける雨粒。
雨で冷えた手を胸に抱き、
優しい雨音を子守唄の代わりに、
僕は眠りにつく。
たまには、眠れずに困る夜があってもいい。
雨音の優しさに気付く事が出来たのだから。