その時また真咲の家の電話が鳴った。電話は必ず電話交換手を経由してたらかかってくる。
『はい。桐島です』
「真咲、今何してるだ」
夫の龍吾だ。龍吾は会議の休憩中に真咲に電話をかけたのだ。
『え?恋桜と一緒にいるよ』恋桜の寝顔を見ながら言った。
「誰と電話してたんだ」
『また、交換手さんとケンカしたの?』
「佐伯のヤツ、毎回教えてくれねーんだよ」
『佐伯さん、しっかりしてるわね。エライ』真咲は少し笑いながら言った。
そう、龍吾はヤキモチ妬きで真咲と離れてる時は時間が空く度に電話をする程だ。