AISから約二年経って今では学園は元通り復元されていたが警備は軽くなっていたので容易に侵入出来た。前みたいに厳重にしていたら困ると身をもって知ったからだ
学園に着くなりダルは本館に向かった
「今回も場所を特定出来たのか?」
まっすぐに走るダルを見て走りながらエドが尋ねると…
「“爆弾”とさっきの“ヒント”を組み合わせると考えられるのは一つしかない」
ダルは、軽く唇を噛み締め答えた
「そうか!理科室だな」
納得したようにエドは手を叩く
理科室は、AISの時にダルがガス爆発をさせた事があるのだ。嫌らしく昔の事を思い出させる…姑息な手だ
理科室に着くが当然ながら今日は休日で特別教室は部活動で使っている所以外施錠されていたが、時間が押し迫っている二人は躊躇せず窓を割って中に入った
先生が気付き怒って注意しようとするが、二人同時に怒鳴り返すと迫力負けした先生は何も言い返せなかった
理科室に入ると御丁寧に廊下側にパネルを向けて残りの時間を示していた……良くバレずに仕掛けられたものだ
しかし、そんな事を思う暇はなかった
「ヤバい!あと10秒切った!」
ダルが、パネルを読む
「どっちだ?」
エドが線を見て悩む。しかし、悩んでるうちに刻一刻と時間が刻まれる
「ヤバい!マジで時間が!」
エドが焦った瞬間だった
「どうにでもなりやがれ!」
ダルは、叫びながらデタラメに線を一本切ったその瞬間!!
【00:01】
奇跡的に解除された。上の表示がパネルに出ると2人は腰を抜かしたみたいでその場に座り込んだ
「ダルぅ。どうにでもなりやがれって……」
呆れる様にダルに言うと
「しゃ〜ねぇだろ?時間無かったし過ぎた事言うなよ」
「過ぎた事って…死んだかも知れないのに」
脱力して答えるダルに呆れてエドは笑った
意を決した教師が入って来ると爆弾が目に入り叫びかけたのを2人は慌てて教師の口を抑えた瞬間電話がなった
「もしもし…」
携帯を持っていたエドが走りながら録音して電話に出た
ダルは手を離し
「すぐに警察に……爆発はしないが一応解体を」
そう告げてエドの後を追った。車にダルが乗り込むともう会話は終っていたらしくすぐに録音を聞かせてくれた