龍雅は怒りをあらわにし大声で怒鳴り散らした。
龍雅「貴様らの下らない理想で何人の人間が死んだのか知ってるか!?貴様らのやったことは恐怖と暴力の流布にほかならない!そんな現実逃避みたいなことを考える暇があったら真面目に働けぇえええええ!!!」
ディア=パノスは頭部に乗ったままのハーツを振り払った。
ハーツは空高く舞い上がりながらこう語った。
ハーツ「やれやれ、いつの時代も先進的な物は受け入れられないですな…。貴方の伴侶を苦しみから開放させるが故の行動も認めないとは…」
龍雅「お前らはミラの苦しみを利用しているだけだ!!ミラを道具にされてたまるか!!」
ハーツ「だがこれは貴方の浮ついた心がもたらした結果以外の何物でもないはずだ!!敗北を認めろ!!峰崎龍雅!!」
龍雅は己の所業に対して再び後悔の念に苛まれた。
龍雅(確かにそうだ…。俺がアッシュの死からもっと早く立ち直っていたならこんなことには…だが!!)
龍雅「俺は死んでいった友の為にも!!平和を願いながらも潰えた数多くの命の為にも!!革命教団を潰すまで俺は戦うのみだぁああ!!」
ディア=パノスは腰に装着したサブマシンガンを取り出し、銃口をハーツに向けると直ぐさま攻撃した。
照準は精確にハーツを狙っていた。
マシンガンの弾丸はハーツ目掛け飛んでいく。
しかし、その間に割って入った黒い影が弾丸を弾いた。
「同じ事の繰り返しですがハーツ様には指一本触れさせません」
ハーツの盾となった黒い影は紛れも無く漆黒のストライカー『ダークフィアー』そのものであった。
龍雅「ガ…ガイラー!!いい加減に眼を覚ませ!!まだ一年前の大戦は終わっていない!!その男がいる限りな!!」
ガイラーは口元に笑みを含むと小さく口を動かした。
ガイラー「残念ですがそれは大きな間違いです…。寧ろそれは中佐殿がいるから戦争が続くのですよ…ハハハハハハハハハ!!」
ガイラーの笑い声が砂埃吹き上がる戦場に児玉し続けるのみであった。