「ちょっと、啓吾。真面目にやってよ」
啓吾は、パソコンの前に座ったままボーっとしている。
「だってよー、見っかんねぇんだもん」
「え・・・」
2人は、朝から闇夢玉の情報を調べていた。
「あっ・・・」
怜が、パソコンの画面をみながら言う。
「なんだよ?」
「これ、見て!」
啓吾は、怜が指差す所を見る。
「翔・・・?」
パソコンの画面には、翔の顔写真と闇夢玉の情報が書いてあった。
「翔が、あれを持ってるの?」
「わからない・・・」
「とにかく、翔が居る所に行ってみよう」
2人は翔がいる町、ルネロに向かった。
―ルネロ―\r
「ここかぁ・・・」
「みたいだね。・・・でも、誰も居ない」
啓吾達は町の中に入り町の角を曲がった。
「あっ」
2人の前には数人の男の子に囲まれた、女の子の姿があった。
「化け物〜っ」
男の子達は女の子に石を投げた。
「アッチ行けよ〜」
「ちょ・・・、やめなさい!」
怜が、男の子達の所へ駆け寄った。と、男の子達は怜の方を見て立ち去った。
「大丈夫?」
その女の子は傷だらけだった。
「大丈夫だよ」
何処からか、声が聞こえる。
「えっ・・・」
2人の後ろの曲がり角から姿を現したのは、怜の目の前にいる女の子にそっくりな女の子が立ってた。
「私は全然平気だよ。だって、そのコは偽者だから」
と、言うとそのコはペットボトルを取り出した。
「お戻り」
と、言うと怜の前に居た女の子のあちこちから水滴が地面に落ちた。そして、あっという間に水は増え女の子は消え、ペットボトルの中に吸い込まれていった。
「どぉ?凄いでしょ」
2人は、その女の子を見たまんまだった。
「貴方・・・いったい・・・」
怜が口を開いた。
「私?私は、凛。そして・・・」
「リイバーだよ」