ピンポーン
ガチャッ
「やあ、城間君!」
いつもは陽気で、とても怪奇現象好きとは思えない。
「あぁ。ところでお前に見せたいものがある。」
俺はそう言って手が二本になるように念じた。
あれ?
何故だ?
変わらない?
「なになに?見せたいものって?」
「悪い、何でもないわ。」
俺は何故かを考えながら、来たついでに黒崎と遊んだ。
遊びは早く切って上がってから、もう一度確かめた。
やっぱりならない。
幻覚だったのか?
その日は、何を念じても無駄だった。
夢の中・・・
「貴様はとんだ過ちを犯した事に気づいているか?」
「お前は・・・あっ!前の夢にも出てきた奴か!」
「どうでも良いわ。それよりも、他人に見せびらかす為の能力ではあるまい。」
「何故だ?」
「噂は噂を生み出す。ただでさえ貴様ら人間界では、珍しい能力だというのに、もっと大きな事になって、自分のことが世界に知れ渡るぞ。」
「俺は別に良いけど・・・?」
「貴様はもう忘れたのか!その能力は一週間しか続かない。記者や何かが来て、もう能力は使えませんで済むと思うのか?ええ?それこそ・・・」
俺は話が長すぎるから聞くのを止めた。
とにかく、まとめたらこうなる。
周りにバラすな。バレそうになったらその日は能力は使えない。
と言うことだ。