4日目・・・
つまらない。
やってみたいことはもう無い。
俺は、図書館に行く事にした。
クーラーがガンガンにかかった部屋で、本を読んだ。
俺は何も考えず、ただひたすら目の前に広がるストーリーに入りきっていた。
その本にはこう書いてある。
『ある日、ある所に一人の青年がいた。
その青年は、この世を操作できるほどの恐ろしい力を持っていた。
人々は恐れと敬意を持って彼をこう呼んだ。
[神の右腕]
だが、彼は自分の力や欲望、娯楽、破壊の限りを尽くして理性や自我を崩壊させ、自滅したらしい。
この事を知った人々は、陽と陰に別れた。
陽とは、平和を第一とする者。
陽の人々は、喜び合った。
陰とは、統一を目指すもの。
陰の人々は、統一の象徴が死んでしまったと、悔しがった。
だが、統一と言っても、戦争などを行って、勝ち得た勲章のようなもののことを言う。
その二つの塊は互いににらみ合い、やがて各地に散らばり、この世界になったのだ。
今の外国はほとんどが陰の人たちである。
中でも停戦協定を結び、陽の仲間になるものもいる。
今でも陰と陽のリーダーの子孫は残っていると言われている。』
俺は自分のことを、この青年と当てはめられる場所があると考えた。