俺は今、なんと完璧な陰の象徴となってしまっている。
俺はよく考えれば世界を変えることも出来る。
大金持ちになろうと思えば、銀行から盗めばいい。
スパイや殺し屋になろうと思えば、簡単になれる。
デコピンでビルも吹っ飛ばせる程の力を持っているんだ。
5日目・・・
俺は世界を変えることの出来るという責任で、押しつぶされそうになる。
気晴らしにふらっと街に出てみることにした。
『おい兄ちゃん、金貸してくれねえか?』
気づけば薄暗いマンションの間にいた。
数人の不良に囲まれていた。
「金はもってない。」
俺はそう答えた。
『おい、こいつどうする?』
『口止めしとくか?』
そいつらは笑いながら話し合っている。
くだらない。
そう思い、その場を抜けようとした。
『ちょっと待てよ!』
振り向きざまに一発入れられた。
続いて奥にいた奴らが4、5人で俺を囲んで蹴っていた。
『おもしれぇな!』
痛い。
気づくと周りには誰もいない。
どうやら、気を失っていたようだ。