11話『嫌がらせ。』
みんなはお昼から、新曲のプロモ作りに出かけた。
アラタは『一人にしてごめんな。俺が帰るまで外には出ないようにしてね。』
そう話し、キスして仕事へ向かった。
私は部屋を掃除して何をしようか悩んでいたその時、携帯が鳴った…。
アラタだった。
アラタ『いずみ、俺達のことでマスコミが大騒ぎしてる。テレビ見てみて。
とりあえず、えぐっちゃんがそっちに向かったから中に入れて話し聞いといてね。
俺はまた連絡するから。』
いずみ『わかった。アラタも気をつけてね。』
アラタ『いずみ、心配かけてわるいな。愛してるよ!』
アラタはそう言って電話を切った。
そして、30分後くらいに江口さんが来た。
江口『テレビ見ました?あの写真は昨日では…?』
いずみ『そうです。私、昨日初めてアラタの車運転しましたから。』
江口『いずみさん宅にもマスコミが行ってるんだよ。
お家の方大丈夫かな?』
私は気になって携帯から自宅へ連絡を入れた。
ゆり子さんが出た。
ゆり子『お嬢様、テレビ見ました。旦那様がすぐ連絡するようにと…。』
いずみ『わかった。すぐ連絡入れるから。
ゆり子さんにまで迷惑かけてごめんなさい。』
江口さんはメモ用紙に何かを書いて私に見せた。
”今は誰に聞かれてもノーコメントで通して下さい”
私にそう言うように指示した。
私は指示通りにゆり子さんに話しすぐ電話を切って、お父様の会社へ電話した。
秘書に代わりお父様が出た。
お父様『どーゆー事なんだ?あの報道は…。
あの男と付き合ってるのは本当にお前か?』
だいぶご立腹だ。
いずみ『お父様、黙っていてごめんなさい。私アラタとお付き合いしてるの、事実よ。』
お父様『それは本気で言ってるのか?』
いずみ『本気よ!私たちは何があっても一緒にいると決めたから。』
お父様『自分の立場を考えなさい。お前は森下財閥を背負ってるんだぞ!』
いずみ『私は会社やお父様の為に生きてるんじゃないわ!』
続く…。 11話No.1