「おはよう、優美ちゃん。」
(ドキッ)
振り向くと浩輔がいた。
「おはようございます、茎田クン。」
「敬語使わなくて言いよ。」
「はい、これから気おつけます。」
「また、敬語使ってるし。」
意地悪そうに浩輔が笑っていた。
撮影が始まった。公園で優美と浩輔が手をつなぐシーン。
撮影が終わった。
「ごめんね。こんなおっさんと手をつなぐなんてね。」
「いえ、大丈夫ですよ。」優美と浩輔は二人して笑った。
監督から休憩をもらった。
「良かったらこの後、食事に行かない?」
「いいよ」
こうして、食事に行く事なった。食べながら、優美の事‥浩輔の話とか‥撮影の話とか他愛ない話をたくさん話した。
「もう、こんな時間。そろそろ戻らないとね。」
「そうですね。」
(もう少しだけここにいたかったなぁ。)
撮影現場に戻った。撮影が始まった。何度かNGがあった。やっとのことで監督から、OKをもらった。優美は撮影が終わると、家に帰った。
家に帰って撮影現場のことを思い出してにやけていた。
29歳の男の人だけど、かっこよかった。
浩輔のことを考えながら、眠りについた。