サンニン

兄さん  2008-08-27投稿
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 だが、それがどうしたというんだ?
『俺と一緒に瓜志高校行かないか?』
 そういうことか。俺は納得した。瓜志高校の方が進学を希望するのにあっている、とゆうぱちはよく言っていた。地元よりも、ずっと。
『いや、俺は地元の高校に通うよ。』
俺は、ゆうぱちと同じ高校に行きたい。同じ青春を共に生きたい。一緒に笑いたい。そう強く思っていた。けど、
『親父がさ、地元行けって言うんだよ。やっぱ親父の母校だし、だから行ってほしいんじゃないのかな。』無造作に俺は行ってのけた。
『親父のために地元行くのか。自分の未来がかかってるんだぞ?』
なんで?と言いたげだった。
『ゆうぱちだって、親から瓜高行けって言われたからだろ?ほんとなら、地元だったはずだ。』
そう言ったあと、しまったと思った。『ほんとなら』なんて大嘘だったな。何が正しいなんてたぶんないだろうから。
『ほんとなら、なんてないよ。』
ゆうぱちがつぶやいた。
『ごめん、俺も今そう思った。』
はは。
と軽く笑った。おまえとならなんだって話せる、ゆうぱち。
『ようするに、俺も親父も学校なんて関係ない、成績なんて自分次第だって、思ってるんだよ。』



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