「よし、それじゃ宇佐美の部屋は二階の階段のぼったすぐな。201号室ってことでよろしく」
杉下先生が言った。
「あ、はい。分かりました」
宇佐美はまだ緊張しているようだ。
「椎名!」
いきなり杉下先生が叫ぶ。
「・・・・・」
「すまんすまん。兄貴の方な」
先生は俺達がどっちがよばれたか分からないと察してくれたようだ。
「なんでしょう」
俺は答えた。
「宇佐美を部屋まで案内してやってくれ」
「分かりました」
そう言って俺は宇佐美と寮の談話室を後にした。
「201号室っと」
俺は先生から受け取った鍵を使って部屋に宇佐美を案内した。
「ありがとうございます」
部屋に入ると新屋な匂いがした。
「そういえば自己紹介まだだったな。俺、椎名 悠。よろしく」
「あ、よ、よろしくお願いします」
「同じ歳なんだしもっと楽にしていいよ」
「はい・・じゃなくて、うん」
よくみるとかなり可愛かった。聖並だなぁと感じた。《注シスコンです》
「昨日はありがとう」
「ん?・・・ああ。」
「あの、これ。お礼に貰ってくれたら・・・・。」
そう言って宇佐美はポケットからチケットを四枚取り出した。