どんなに願っても、
どんなに望んでも、
どんなに想っても、
それでも僕には、
その願いを言葉にすることすら出来ません。
声に出してしまえば、
きっとこの想いは止まらなくなる。
「もう一度、貴方に逢いたい」
たった、それだけの願いなのに…。
絶対に叶わない願いだと、僕はわかっている。
だって貴方はもう、
この世にはいないのだから。
いつか時間と共に、
僕の想いや願いが、
次第に風化していき、
逢いたいと強く
願わなくなるのだろうか…。
逢いたいという、
願いを声に出す事が、
出来るようになるのだろうか…。
そして、
貴方がいないという事を
受け入れ、
声をあげて泣くことが出来るようになるのだろうか…。
今はまだ、
貴方は僕の中で余りにも鮮明に生きていて、
居ない事実を受け入れられずにいる。
僕の本当の願いは…、
貴方に逢いたい?
それとも…
貴方が居ない事実を受け入れ泣きたい?
貴方の事を願い続ける内に、
僕自身、貴方に何を願っているのかすらわからなくなってきた。
僕は、一体何を願えばいいんだろう。