まだ八歳だった頃
私は夢を見た。
自分が化け物に殺される夢。
その日
自分の叫び声で目が覚めた。
あの日からずっと同じ夢を見る。
眠るのが怖くて
とても怖くて
狂ってしまいそうだった。
周りの人は、
次第に距離を置くようになった。
夢見だから仕方がない。 友達もいなくなった。
夢見だから…仕方ない。 塔に監禁され
外に出られなくなった。 夢見だから…
自分の命を絶とうと思った。
でも、そんな勇気もない。
ただじっと
耐えるしかなかった。
そして
やっとそれから解放される。
やっと終わる。
はず…だった。