「入りなよ。あんた名前は?」
「…アサヒ…」
「アサヒ…いい名前だな。あたしはカヤ。ねぇアサヒ、あんた何で死にたいの?」
「…何もないからだよ。私には何もないから死にたい。カヤは何で死にたいの?」
カヤは笑った。寂しげに
「何であたしが死にたいってわかるの?同類だから?」
「そう。死にたい人はわかるの。」
「可笑しいね。あんたとあたしは全然違うのに。生きる気がないトコがそっくりだ。」
「そうだね。可笑しいな。」
「あたしアサヒの事気に入った。ね、側にいてよ。死にたくなったら会いにきて。あたしがアサヒを殺してあげるよ。」
「本当に?…嬉しい。」
アサヒは笑った。嬉しそうに。