聞き覚えのある声。我に返ったレンは、頭上を見上げた。そこには、白竜乗る四人の影があった。
「グラン!ロンド!変態!………?」
「ライトだよ。宜しくね」
「へっ…変態!?」
「ていうかてめぇらさっさと降りろ!こいつは熱いの苦手なんだよ!」
そう言いながら、右足で白竜の背を叩くグラン。
「はいよ」
グランを含め、四人は白竜の背から飛び降りた。グランが右手を挙げると、白竜は雪山へと飛んで行った。
「僕が…変態…?」
「…あぁ!…しまったぁ!…サイスに…サイスに変態は!」
「どういうこと?」
ライトの叫びに、レンが問う。
「サイスは変態って言われると…!」
「変態デハナイ!」
サイスの髪留めがはじけ、長い髪が黄金色に変わり、たなびく。瞳も黄金色に変わり、サイスの周りにだけ暴風が起こる。顔面には奇妙な紋章が浮き出た。
サイスが手を黒竜に突き出すと、そこから渦状の暴風が発生し、黒竜、そしてその背に乗る男を巻き込む。
砂煙が上がり、黒竜等の姿が隠れる。レン、グラン、ロンド、ライトの四人は、近くの岩陰に隠れていた。
「流石の暗黒竜でもあれは死ぬんじゃないかなぁ〜?」
ライトが呟いた。
「暗黒竜!?」
レンが問う。