｢あの男の乗ってる竜の名前だよ｣
｢もうちょっとカッコイい名前は無かったの？ありきたりじゃん｣
｢そんなこと言われても……僕が名付けた訳じゃないし…｣
｢作者のせいか…｣
｢あっ！駄目だよそんなこと言っちゃ！リアリティ溢れちゃうから！｣
｢あ…ごめん…｣
｢あ〜！タバコが切れたぁ！｣
突然ロンドが叫んだ。その瞬間、グランの肘打ちが襲い、地面に倒れ込んだ。
｢｢｢知るか！｣｣｣
｢煙が晴れてきたな…｣
グランが言うと、気絶したロンドを除く三人が、サイスの方を見る。
実は、レン達が話している間に、サイスの暴風に耐えた暗黒竜と男がサイスに襲いかかり、決闘が始まっていた。つまり、煙が晴れたということは決着がついたということだ。
｢まぁ…あの男が誰だかは知らないけど…覚醒…金竜と一体化しているサイスに勝てる奴はいないよね｣
｢…いや…それは分からんぞ…｣
ライトの言葉をグランが否定した。
｢え？｣
｢見てみろ｣
ライトは、グランからサイスへ目線を変えた。
｢……嘘…！｣
地に伏したサイスの頭を踏んずけ、レン達を睨み付ける男。暗黒竜の姿は消え、変わりに男の姿が変貌している。サイスと同じだ。
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