暴風を身に纏い、顔面には奇妙な紋章が浮かんでいる。体からは、黒いオーラが漏れている。瞳は黒に近い紫色に輝いている。
「…邪魔ヲスルナ!」
男はサイスを睨み付けた。
「……貴様…やはりヴィガ…ヴィガディ・ジャグラか…!」
「…グランカ…久シイナ…」
「サイスを放せ!」
ライトは、ヴィガに近づいて行こうとするグランを止めようと足を掴んだが、振り払われた。
「……『鍵』ハ全テ殺ス…!」
「…おいおい…貴様も『鍵』だろう……貴様が当たりかもしれんぞ?」
「『鍵』デハナイ貴様ニ興味ハ無イ!黙ッテイロ!『鍵』ハ全テ消ス!」
「……無駄だ…貴様は抜け落ちているものに気付いていない……一生お前の『世界』には繋がんねぇよ」
「……不愉快ダ!」
ヴィガは暗黒竜とヴィガ本体に分かれると、暗黒竜に乗って飛んで行った。
「「グラン!」」
レンとライトがグランに近付く。
「……知り合いなのか?」
「………そんなもんじゃねぇよ…」
「……変…サイスは生きてんの?」
「…知らん」
その瞬間、サイスの体が光り、金竜が飛び出した。
「…うぅ〜ん……あれ?…何?…どしたの?」
サイスは、背伸びをしてから起き上がると、レン達の方を見た。