「そんなに警戒しないでよ。お客様♪」
警戒するに決まってるだろ!!警戒しないほうがおかしいだろうが。いきなりこんなとこに連れて来られて…だいたい何処だよ。ここは…
「ここは、私の屋敷だぞ♪」
「はぁ…なるほど……って、え!?」
何でこいつ、俺が思っていたことが分かったんだ??
「ねぇ…あなたの…あなたの名前は?」
少女が訪ねてきた。
「はぁ!?」
俺は、おもっいきり変な声を出してしまった。
「!?」
さすがに少女も驚いたようだった。
だがしかし…
「あぁ。人間の世界では先に名を名乗るんでしたね。」
独り言のように囁いた。少し間があり…
「私の名前は、イーザリア…イーザリア・ウルクライトです。気軽にイーザって呼んで♪」
なんとも言えない笑顔だった。胸の辺りがきゅんってした気がした。
「あなたの名前は?」
少女…イーザが再び訪ねてきた。イーザの笑顔を見てしまったせいか、俺の中の警戒心が薄れてきていた。
「俺は…俺は陽斗だ。鈴原陽斗。陽斗って呼んでくれればいい。」
イーザはとても嬉しそうだった。イーザは右手を差し伸べた。
「よろしくね♪陽斗!」
俺は、無意識のうちにイーザと握手をしていた。
「あぁ。よろしく。」
そんな時だ。
どどどドドドドドド
っと地鳴りがした。すごい地鳴りとともに、
「おおおおぉぉぉじょうさまああああぁぁぁ!!!」
と、すごい叫び声が聞こえた。イーザと俺は、びっくりして手を離した。そして、ドアの方をみた。
バンッ!!
と、ドアが開けられ息がきれて汗だくのいかにも執事っぽい中年のおじさんがこっちを睨んでいた。
俺は正直、とてつもなく自分が過ちを犯したと感じた。
?に続く…