あたかも引き出したような、その上擦った声に、僕達三人共笑うんだ。
うんと自然に。
亡くなったおじいちゃんに手を合わせる隙も与えず、ただひたすら笑うんだ。
ハッピーバースデイ ばあば。
大好きな事、隠してるけどまあいいか。
明日で帰るけどまあそれもしょうがない。
僕達三人共、宿題溜まってるから、夏の機嫌直しにかかるとするか。
最後の夏休み。
最後の夜。
「あは、布団つめたいや」
end