僕はこれ以上、親に迷惑をかけたくないと思い大学を中退して何とか職につけたので、一人暮らしをしようと思っていました…ですが、都心は何処も家賃が高くて厳しそうでした。僕は半ば諦めかけていた時に好条件で家賃が安い物件を見付けて借りることにしました。
『心なしか接待している人の様子がおかしい』と思いましたが気のせいだと思い込む事にしました。僕は毎日仕事で疲れていたために毎日ご飯を食べる前に寝てしまっていたのです。ですが、その部屋で過ごしてから数週間が過ぎた辺りから異変を感じました…その日は全然寝付けなくてどうしようかと思っていたら、ドアがノックされました。ふと時計を見たら深夜の1時を回っていました…
「こんな深夜に迷惑な事をするな〜」とぼやきながら近付いて行ったらさらにノックが強くなり大人の女性のような声で、「何で裏切ったの〜何で皆して私を虐めて殺したの〜絶対に許さないから!」と聞こえた瞬間に音は止みました。僕は何が起きたのか解らず呆然としてました…何故なら、覗いても誰もいなかったのですから。僕は夢だと思う事にして寝る事にしました…完全に寝たのは何時くらいかは解らないですが突然また扉が強くなりました。
僕は『まさか…』と思い覗いて見たら恐ろしい物を見たかのように険しい表情の、新聞配達員がいました…ちゃんと人がいた事にホッとした僕は外に出ました。「どうしたんですか〜?そんなに険しい顔をして〜」と語りかけた時、新聞配達の人はお前の後ろを見てみろと云うので自分の後ろ(扉)を見た時に凍りつきました…そこにはびっしりとノックされていた後が血で残っていたのです…