最初に動いたのは壕にいた2人だった、陣を立てたばかりのエウフェミア隊を２発の魔弾が襲った、しかし魔弾は誰にも当たらず地面に突き刺さり、舞い上がった土煙が辺りを覆った。それと同時に2人が斬り込んできた。待ち構えていた遊撃隊がこれを止めにかかる敵味方乱れた激しい白兵戦が繰り広げられている。 こうなっては魔弾で援護する事もできない、まぁ敵は剣兵1人と槍兵1人、時間のもんだいね。
そこまで考えてエウフェミアは何か気が付いた。
｢探知。誰か手の空いてる人は探知を。｣
大声で指示を出すと近くにいた魔導兵が直ぐに探知を始めた。魔力を使った探知は、地面に対して蜘蛛の巣を張るように魔力を流して周辺にいる生物を発見する。
エウフェミアは自分の愚かさを呪った、地雷を仕掛けて逃亡する敵の姿を私は見た。たしかに剣兵と槍兵だった。じゃあ今戦っているのはなんだ。2人共に槍を振り回しているじゃないか。しかも裁ききれなかった斬撃は障壁を作って防いでいる。とても急拵えの槍兵の出来る動きでは無い。 そこでエウフェミアの思考は遮られた。
[239] 
[0] 
[0]
