そして次の日。
男子生徒たちはみんな目の下にクマを作っていた。
徹夜で勉強してきたのだ。
しかし現実は厳しかった。
小テストで百点とれた者など一人もいなかった。
「どうやら全員ダメだったようね」
採点しながら裕子先生が言う。
男子はみんなガックリだった。
しかし、その時だ。
「あら?一人だけ百点がいるわ。」
採点していた先生が声を上げた。
「健一君、あなた全問正解よ。」
(ええ?ケンイチの奴が!?)
クラス全員がケンイチの方を見た。
川上健一・・・クラス一のイケメンで成績優秀、おまけにスポーツ万能な生徒だ。
(あんな奴が先生の胸を好きにできるなんて・・・)
男子生徒達が皆、ケンイチを嫉妬の目で睨んだ。
(続く)