え? …ヒゲ?
赤『あたし知ってたの…おじさんがサンタじゃないって…』
狼「ば、馬鹿サンタだよ!」
赤『嘘!!この世にサンタなんていないもん!』
狼「いるって!!ただ本当のサンタはヒゲ生えてないだけで…」
赤『いないもん!!サンタ…』
狼「いるよ!!」
赤『いないいないいない!!じゃあプレゼントは?』
狼「ほら見て!おじさんが付けてる腕時計!これが赤ずきんちゃんのプレゼントだよぉ〜。」
赤『……。』
狼「はいサンタでしたぁ〜!!じゃあおじさん次の子供の所に行くからまた来年ねぇ〜」
ったく、面倒くせぇガキだ…もぉいい…かまってられねぇ…。
次の家でかなりの高級品手に入れればいい話だ…
とにかく煙突から出て…
ガチャ
なんかドアの方から音…
あ…
女「きゃーーー」
狼「うわーーーー」
女「狼よぉーーー」
狼「違ぁーーう!!俺はサンタじゃーー!!」
女「ヒゲーーーー」
狼「ヒゲのねぇサンタじゃーーー!!」
女「嘘よーーーー!誰かーーーー」
狼「おいババァ!孫にプレゼント渡したんだ!見逃せ!!」
女「私に孫なんていないわよーーー!誰かーー!」
狼「何言ってやがる!寝室で寝てる赤ずきんはお前の孫じゃ…あれ?いねぇ……嘘やーーーん!さっきまでいたやん!!どして?」
女「誰かーーー泥棒よ!」
狼「ち、違ぁーーう!俺は…サンタじゃーーー!!!」
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200X年 12月 25日 金曜日
『忍び』『娘』『盗み』
この三拍子が揃った女
『赤ずきん』が現れる…。
彼女が子供の部屋に忍び込むと、
子供達は彼女にこう問い掛ける…
「ねぇサンタさん…どうして赤い帽子じゃなくて頭巾なの??」
彼女はこう答え、また子供のプレゼントを奪い取る…。
『この世にサンタはいないのよ…。』
完