時空携帯 6−2話

小鉄  2008-09-06投稿
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「旅がしたいな。世界中旅して、美味しいもの食べたいし、お買い物もしたいの」

「そのぐらいなら、叶うんじゃないか。玉の輿にのっちゃえば」

「そうなんだけど、もっと贅沢したいの。時間を越えて旅がしたいの。過去や未来に行ってみたいな」

話が、可笑しくなってきた。裕二は、悪乗りしたくなり、聞いてみた。

「それには、タイムマシーンが必要だな。それを買うには、そうとうの金持ちじゃないと無理だろ?」

「そうね、世界で10番ぐらいじゃないと、無理ね。でも、時空携帯ぐらいなら、買えるかも」

「時空携帯、何それ?」

「知らないの。ちまたで話題になってるのに。過去や未来と話せる電話。店に来るお客さんで、未来から電話が来た、って言ってたよ」

「それは、便利な電話だな。もし、それがあれば、大金持ちになれるだろ。明日の、当たり馬券が解るんだから」

馬鹿にした感じで、裕二が言った。

「ところが、不思議な事に、その電話に履歴が残らないんだって。掛けてみようとしたら、無いんだって、履歴が」

真紀の言葉に、裕二は驚いた。あの電話を思い出したのだ。俺の時と、一緒だ。

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