約束の時間になりわたるは店の前で待っていた。リサは少し遅れて店から出てきた。
リサ『ゴメン、遅れちゃった。』
わたる『全然いーよ!』
リサ『なに食べたい?』
わたる『リサちゃんの食べたいものでいーよ!』
リサ『わたるくんの好きなのでいいよ!アタシがオゴるしさ!』
わたる『てか俺金出すよ!』
リサ『いや、アタシ出すよ!』
わたる『俺が出すって!!』
ふたりともムキになってそんな会話をしていた。わたるはそんなくだらないことさえもリサとするなら楽しくて幸せだった。結局ごはん代はワリカンになった。ごはんを食べているときいろんな話をした。学校のことや友達のこと。リサには幸い彼氏も好きな人もいないらしい。でも少し気になることを聞いた。リサは大学進学が決まっているらしく来年の春から県外で一人暮らしをするらしいのだ。わたるは少し複雑な心境だった。
わたるは思い切ってアドレスを聞いてみた!
わたる『…あのさ、よかったらアドレスとか教えてくれない?バイトやめたら会えないじゃん。これからもごはん食べ行ったり遊んだりしたいからさ!』
ずっと言えなかった事を言えた喜びと拒否されるんではないかという不安が一緒に押し寄せてきた。わたるの不安をよそにリサは間髪いれずに『いいよ』と答えた。
リサ『アタシもわたるくんのアドレス知りたかったし!』
わたるは嬉しくしくて涙が出そうだった。こうしてふたりはアドレスと番号を交換しわたるがリサを家まで送っていった。
リサを家に送ったあとすぐさま携帯を手に取りメールした。『今日は楽しかったよ☆また今度あそぼうね!おやすみなさい☆彡』
すぐにリサからメールが返ってきた。
『アタシもすごい楽しかったよ☆彡今度こそオゴるからね!おやすみ☆』
まるで恋人同士ように思えてきた。いつかそうなればいいなと思いながらわたるは眠りについた。