ボォンッ！！
ガスかなにかが爆発したのだろう。炎の中に入った３人の消防士たちは危うく吹き飛ばされそうになった。「これはもう・・・助かってないんじゃ・・・」
１人の新人の消防士から弱音がこぼれた。
「弱音を吐くなジュード！まだわからない！行けるとこまで進むぞ！」
そう言って先陣をきったのは体格のいい中年の消防士だ。
「ひえぇ・・・たくましすぎる・・デレクさん・・」
ますます弱腰になるジュードの肩をもう１人の消防士が軽く叩いた。
「あんまり弱音吐いてると置いてかれるぞ。」
その消防士はそう言ってデレクのあとに続いていった。
「待ってくださいよぉ！ヘレンさんまでえ！」
ジュードが一歩足を踏み入ようとした瞬間だった。ドサッ！！
重いなにかがジュードの背中にのしかかってきたのだ。
「うわっ・・・」
ジュードは倒れゆく木材に巻き込まれたのだと思った。
（自分がもたもたしているからだ、ほらみろ。俺は死ぬときまでドジなんだ。）しかし木材にしては軽いことにジュードは気付いた。 木材などではない。人が、背中に倒れこんでいたのだ。
まだ息はしている。
「デレクさん、ヘレンさん！せ、生存者発見！！！」
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