あの頃といえば
何もなかった
ただただ過ぎてゆく
時間さえ
興味なかった
一人ぼっち
いつも誰か探して
助けてほしくて
あなたとの日々を思い出し思い出しては
よく泣かされたりしてた事
懐かしく思ってた
がむしゃらに走って
忘れて行く感覚が
いつからか寂しく思うようにもなってた
体に這いずりまわる
生温い感覚
私の聴こえない叫びと
共に
暗闇に消えていってた
汚れた血が流れてく
気がつけば時は
川の如く遠くまで流れていた
私このまま
どうなってしまうのかと思った
明日、死んでもいいと思ってた
生きてても死んでても
同じ
そんな風にしかあの頃
生きられなかった
命が大切ならば
誰か助けて…
閉じ込められた空間で
また見知らぬ人が
やって来ては
私を殺していった
あぁ…このまま
私どうなってしまうのか…
あなたとの懐かしい日々
綺麗な思い出
目の前には錆び付いた景色と痩せた手だけ
あぁ見たくない
あの頃に戻れたら…
全部、思い出し切って
思い出なくなって
しまう不安が
恐くて
何度も見えない空に願っては
流れない涙、体中で流した
汚れた血と混じり
涙も何なのか分からなくなった頃には
出口にたどり着いてたのかもしれない
そのまま、放り出されて行き場もない私は
まだあなたの事思い続けてた
X'masイヴには
喧嘩したよね
投げつけられた指輪が
寂しそうに転がってた
あぁ…空を久しぶりに見上げたの
あぁ…あんなに綺麗に
透き通るなんて
私は、どんなにもがいてもあんな風にはなれない
いつしか、何もかも
この記憶も遠く儚いものになっていく
そして忘れても
背中に根を張った何かは一生消えぬ傷痕
振り返る日もあれば
忘れゆく日もある
もう戻れぬものだけど
思い出せば暗い景色しかないから
よくは見えない
今だから思い出せる
何もかも
だけど過去の私よ
怖がらないで
流れぬ涙は今の私も同じよ
心の中で膝ついて
地面に顔向けて
泣き叫んでる
今も同じよ
けれど、それが生きる事と知っただけ今は
まだマシ
あの頃の私といえば
何もなかった
笑顔、涙、何もなかったけれど
あの時間は確かにあった物だった