ファーストグレイ?

よっしん  2006-06-06投稿
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ファーストグレイにとって、このレースは確に距離不足だった。だが幸いにも先頭の鹿毛の馬が作った落ち着いた流れのおかげで楽に追走する事が出来た。鞍上はベテラン騎手で、阪神コースを知りつくしているのも幸運だった。
追走の間、鞍上で作戦を練っている。この馬に跨った時から距離が短いだろうと、この騎手も考えていた。スタートで遅れを取るだろう事も予想の内だ。だから取るべき手も前半は追走に専念、脚を溜め、後半末脚に賭ける、と思っていた。
2コーナー過ぎて現在の位置取りは内ラチに沿った後方三番手。阪神のこの距離では内に閉じ込められたまま最終4コーナーまで回ってしまったら、いくら末が切れたとしても届かない。それまでにどこかで外へ持ち出す必要があった。
だがそれも手は考えていた。隣を走る馬は、返し馬の時に見ていたが歩様が固かった。今回はそこが付け目だった。ファーストグレイのベテラン騎手は、3コーナーが勝負どころと腹をククった。



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