最低な気持ち?

龍王  2006-06-06投稿
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あれから
鞠花は蓮華と二人になるのを避け続けた。
蓮華が話しかけてもすぐに話を切り、逃げるように立ち去る。
蓮華も鞠花に罪悪感が有り、その態度を受け入れ二人は会話をしない日が続いた…

そんなある日

鞠花しかいない家に来訪者が来た。
ピンポーンという呼び鈴に鞠花が出向く。
「はい?」
鞠花がドアを開けると、小柄な可愛い女性が立っていて鞠花にニッコリ微笑んだ。
「初めまして、蓮華君の彼女の菫です。あなた…鞠花ちゃんでしょ?」
「は…はい…」
「あのね、蓮華君に内緒で私と友達になって欲しいの♪」
「Σえっ?」
いきなり訪れた蓮華の彼女はニコニコ微笑み、鞠花に酷なお願いをしにきた。
「へぇ〜…中も立派ね。蓮華君は家に遊びにこさせてくれなかったから…」
なかば強引に家の中に入って来た菫はマジマジと部屋を物色する。「あ…あの…」
「鞠花ちゃん♪私の事はお姉ちゃんって呼んでね♪」
菫のその言葉に、鞠花は身を固まらせ顔を一瞬歪ませた。
「あらι冗談よ♪冗談♪意外ね〜ブラコンなのね?」
菫は変わらずニコニコしながら、失礼な発言を続ける。
鞠花は嫌悪の吐気を押さえながら、冷静に対応する。
「…あの先程の御用件ですが…」
「あっそうね。ごめんなさいιあのね…蓮華君から聞いてると思うけど…私達ヨリを戻したの…」
「聞きました…」
「でもね、前と違って蓮華は私を好きじゃないみたい…」
「…蓮華…兄さんは…好きだから…ヨリを戻したんじゃ?」
「──………分かるのよ。あなたも女だから分かるでしょ?…愛されてるか…いないか…」
「……私は…」
「だからね♪鞠花ちゃんを味方につけようと思って♪蓮華との仲を応援してくれるよね?ね?」
菫は鞠花の手を握り、必死に頼み込む。
「……菊…さんは…兄の事…好きなんですか?…一度別れたのに…」
鞠花が疑問をぶつける。
「別れて気付いたの…価値観の違いって言ったけど…でもね…私…蓮華の傍にいれるだけで…それだけで幸せなんだって。価値観の違いを作っていたのは私。だから私蓮華の為に変わるの…」
「…」
「蓮華を愛してる事に気付いたから♪私蓮華とずっと一緒にいたい。鞠花ちゃん、協力してくれる?」
「………は…い」



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