「同じ事の繰り返しですがハーツ様には指一本触れさせません」
太陽の光が和らぐとその影の全貌が明らかとなりその正体は漆黒のストライカー『ダークフィアー』であることがわかった。
龍雅「貴様も標的の一つに過ぎないんだよ!!ガイラァアアアアア!!」
龍雅は目を血走らせダークフィアーのパイロットでありかつての部下であるバルト・ガイラーに向かって叫んだ。
ディア=パノスは直上のダークフィアーに対してマシンガンを再び掃射した。
ガイラー「プラズマシールド展開!!」
ダークフィアーは左腕のブレスレットから青色に光るプラズマシールドを展開し弾丸の大群を防いだ。
ガイラーは低く笑うと龍雅を挑発した。
ガイラー「どうしたのですか?その程度の攻撃では私には全く効きませんよ。いや、貴方の傍にそのような“お荷物”があっては身動きも取れませんか?」
実に的を射た指摘だった。
この時ディア=パノスの傍らには先程の戦いで敗れたプロキオンの残骸があったのだがその中にはミラがいたのだ。
ミラがグルド化しつつあることを想像するのは龍雅にとっては造作もなかった。
しかし、なんとしてもミラを救いたい想いが唯一、龍雅が戦闘に踏み切れずにいる足枷となってしまったのだ。
龍雅(このままダークフィアーを追い掛ければミラは囲まれている蠍グルドの大群の餌食になる。だが、此処に留まってしまえば確実に狙い撃ち…どうすれば…)
その時、ミラから通信が入った。
ミラ「ねぇ…龍雅??私を殺して??」
その一言に龍雅はおろかガイラーやハーツも凍り付いた。