「おはよ！お姉ちゃん！」
「うん、うん、麻衣ちゃんが元気だと私も嬉しいわー」
「俺は？」
「ん？あんたが元気だと私達が対応仕切れないから沈んでなさい」
「ヒドッ！何その扱い！？」
「こういう扱い」
「お前酷過ぎだろ！！」
「えへへへ」
「笑って誤魔化すんじゃねーよ！！」
こいつの名前は新庄怜菜。
歳は俺と同じ十五歳。
家族構成は父、母、怜菜、その他子供二十人程度の大所帯だ。
面倒見がよく料理好きで、よく手料理や菓子を作っては子供たちに配っている（勿論、俺達もよく有難く貰っている）。
まぁ、よくケンカしている俺が言うのも何だが、優しい良い奴だ。
因みに何故こんなに子供が居るのかというと、ここの両親はとにかく子供好きで、仕事などで子供の面倒を見れない親に代わって面倒を見たりする保育所のような事や、親を失って行き場を失った子供を引き取り自分の家に住まわせたりしているのでここ迄子供の数が多いのだ。
かく言う俺や麻衣もこの家には十年近く世話になった。
俺は一歳の時に親を亡くしこの家に引き取られ、麻衣は生まれて間もない時に親に捨てられ、それを怜の母親が町に行った時に見付け連れてきたそうだ。
続
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