「…鍵が見つかったっていったいどういうこと?」
「神に会うのに必要なものだ。詳しい事は後でな」
そう言うと無理矢理フードを取ってしまったことを気にしていたキャプテンは少女の頭を撫でた。
「あんたらに必要ってことはキーをつれていくのか?」
その言葉にハッとしたキーは少年にしがみついた。キーは少年のことをかなり慕っているようだ。この2人の過去に何があったのかは知らないがどちらにしろ無理矢理キーを連れていくわけにはいかない。
「…そうだな、とりあえず話をしないか?…えぇと…」
「ロキだ」
少年の方の名前はまだ聞いていなかった。
なんとなくクールというか無口というか…ソラと同い年くらいだがソラがはるかに幼く見える。キーのほうも元々大人しいのかほとんどしゃべらない。最初は性格上の事だと思っていたが…
5人は話も兼ねて今夜泊まる宿の一階にある食堂で食事をとる事にした。
ロキとキーはしばらく食事をしていなかったのかガツガツと食べ物をかき込んでいる。
自分の顔ほどもあるパンにかぶりつくキーを見てソラ達3人は和やかな笑みを浮かべた。
「可愛いわねぇ、最近はむさい男どもとずっといっしょだったから癒やされるわぁ」
「そうだなぁ。オカマとクソガキと昼も夜もいっしょだと息もつまるよな」
「いやいや、酔っ払いとオカマのほうがきついって!おまけにロリコンだったとは…」
そんなやりとりをキーは目を丸くして見ていた。
「話って何?」
と、ここでロキが3人のやりとりを中断するとキャプテンはコホンと咳払いをし本題に入った。
「単刀直入に言おう。お前ら俺達といっしょに来ないか?」
突然の発言にソラは思わず啜っていたスープをマミーの顔に吹きかけてしまった。
「何言ってんのキャプテン!?仲間って…!」
「2人は追われている身だ。それに俺達もキーが必要だ。悪い話じゃないと思うが、どうだロキ?」
ロキはしばらく考えると口を開いた。
「俺はそれでいい。キーは?」
キーはパンを皿に戻すとコクリと頷いた。
「よし!決まりだな」