「…あんたってホントに馬鹿よね…」
「いや、あの場であんな無謀な事をして改めて盛大に滑るなんて常人の器では到底出来ない事をしたんだから俺的には尊敬の域に達するぞ」
「…中途半端なフォローありがとよ…」
なんて事を言ってる時に教室の扉が開いた。
先生が来たのかと思ってそちらを見ると、そこには…。
「お、幸姉お早よう!」
俺がそう言うと入ってきた人はにこりと笑って挨拶を返してきた。
「はい、お早ようございます、慎弥さん」
「おはよ、幸さん!」
「お早うございます、幸音さん」
「はい、お早うございます」
この人の名前は春日幸音。
さちね、ではなくゆきね。
歳は俺達より一つ上の十六歳。
物腰穏やかでいつも話す時は敬語で話す。
家族構成は、双子が居たとしか教えてくれなかったのでよくわからない。
遼以上に頭がよく、かなりの博識。
常に優しげな口調でほんわかしているが実は魔術に関してはこの村一番の腕前を持っている、隠れた凄い人(この部分を遼は非常に尊敬しており故に敬語で話している)。
面倒見がとてもよいため非常に頼りにされ、同級生だけでなく下級生、教師陣からもよく相談事をされている。
続