ミラ「ねぇ…龍雅??私を殺して??」
その一言に龍雅はおろかガイラーやハーツも凍り付いた。
龍雅は直ぐさま我に還りミラに問い質した。
龍雅「ミラ…何を言ってるんだミラ…。必ず助かる方法はある!!だから…そんな事言わないでくれ!!」
グルド化によって自らの体を侵されていたミラは既に息も絶え絶えだった。
ミラ「こ…このままだと私達共倒れよ??この…状…況を切り…抜ける…には…どうしても…」
龍雅「もういい…何も喋るな!!」
ミラを制止するもこの方法しか考える事が出来ない事も龍雅には分かっていた。
上空からその様子を見下ろしているハーツ達にとっても動揺せずにはいられなかった。
ハーツ「くっ!!どうやら私の想定していたシナリオの中で最も最悪なパターンになりそうだ…ガイラー君!!速やかに峰崎龍雅を始末するんだ!!今、サンプルのミラ=クリミアを失う事はティンジェル様の復活に大きな支障をきたす!!」
ダークフィアーは直ぐさまディア=パノスに目掛け急降下し右手にダブルチェーンソーを構えた。
ガイラー「さっさと死ねぇ!!このくたばり損ないがぁ!!」
龍雅「させるかぁあ!!」
龍雅は右手に握ったレバーを瞬時に引き戻すがディア=パノスは僅かに振動する以外ほとんど反応を示さなくなってしまっていた。
既に計器類は反応を示さなくなりエネルギー残量も僅かとなってしまっていた。
龍雅「クソッ!!メインジェネレータが逝ってしまったのか!?」
ディア=パノスが反応していないということはグルド化し意識が遠退いて行くミラにとっても容易に理解出来た。
既に残骸と化したプロキオンのコックピット内でミラは震えながら目の前にある再起動ボタンに手を伸ばした。
ミラ「か…神さま…龍雅…をまだ…くぅっ!!死なせないで!!!!!!」
ミラが再起動ボタンを押した瞬間、プロキオンのブースタは起動し胴体ごとディア=パノスに体当たりした。
ディア=パノスは弾き飛ばされプロキオンはその場に留まった。
次の瞬間、ダークフィアーのダブルチェーンソーの刃はプロキオンを背中から貫通した。
龍雅「ミラァアアア!!」
龍雅はプロキオンに向かって手を伸ばしたがそれは届くものではなかった。