キツネと自分〜約束の日〜

玉藻  2008-09-16投稿
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虫達が鳴く静かな夜、僕は不思議な夢を見た。…そうその夢は僕が小さい時でまだ田舎に住んでいたときの夢だ、僕は近くの山で探検をするのが好きで、よくおにぎりと水筒(麦茶)とお父さんがくれた竹刀を持って山に登った。いつもの用に細い道を歩きながら山頂を目指していたが、途中で誰かが僕を呼ぶ声がした。僕は正体のわからない声に警戒しつつも山頂を目指した。しばらくしてまた誰かが僕を呼ぶ声がした。僕の名前を一回呼ぶ事に声は近づいてくる。「一幸…遊ぼ」「…っ!?」声は僕の真後ろから聞こえた。(怖い怖い怖い怖い)僕は叫びながら山を下った。僕は無我夢中で走り気付けば僕は山の奥深い所に来ていた。「ここ何処?帰りたいよ」僕は帰り道が分からないままひたすら歩いた。辺りは段々と暗くなってきていた。僕は近くにあった大きな石の上に体操座りをして顔を膝にうずめていた。「お腹空いたよ、帰りたいよ」僕は呪文の用に繰り返し繰り返し同じ言葉を呟いた。「やっと見つけた。」僕の真後ろから声がした。これは僕の知っているお婆ちゃんの声では無かった。僕は驚きの余り勢い良く振り返り首を痛めた。だけどそこに居たのは黒く長い髪で巫女服を着ている女の子だった…だがどう見ても頭からキツネの耳らしき物が生えておりお尻からは尻尾が生えていた。「お腹空いたの?」彼女は僕の顔を覗きこむ感じで聞いてきた。「うん、お腹空いた」僕は無意識の内に答えていた「なら、ハイいなり寿司分けてあげる。」彼女の満面の笑みに安心したのか僕はいなり寿司を口に運んだ。「私は孤夏あなたは一幸君だよね?」「何で僕の名前を!?」相手が僕の名前を何故知っているのだろう?孤夏はゆっくりと理由を話してくれた。「あなたのお婆ちゃんがいつも私の祠に来て、いつも一幸がお世話になっています。」みたいな感じでお婆ちゃんが孤夏(神様かな?)に御参りしていたらしい。「今の話を聞いてたら君がこの村の神様?」僕は先ほどから気になっていた質問を尋ねてみた「まぁ…うん一応神様だね」普通に答えてくれた「じゃあ…」僕が次の質問は彼女の言葉により遮られた「帰り道はここを真直ぐに行けば帰れるよ。早く帰った帰った」「うん…」彼女に言われた通りに帰ろうとしたら「10年経ったら会いに行くから忘れないでね。」僕は素晴らしい笑顔で頷いた。……という夢をみた。今日は何かが起こる予感がした。

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