ドアを開けると吉本の姿があった。
寝間着姿で疲れ切った顔をしているが、久しぶりの吉本の顔だ。
「浦田君…?何で………?」
声もとぎれとぎれで震えている。
俺は思わず吉本を抱きしめた。
ぎゅっと、強く………
最近、俺の身長は伸びた。入学当初は見上げていた吉本の顔も、今では真っ直ぐに見れる。
「俺はお前を絶対守る。―――…お前の事が好きだから。」
吉本は大粒の涙を流していた。
―――その後一時間程、吉本は俺に色々な事を話してくれた。
中学の時いじめられた事、他人を信じられない事、心が開けない事。
今、とても辛い事。
吉本も落ち着いたようなので、俺は帰ることにした。
「じゃあな、吉本…。」
「ちょっと待って……!!」
俺は吉本に呼び止められた。