貴方が週末に会ってくれると言うからただ嬉しかった
会ったら何を話そうか
何処へ行こうか
一緒に何を食べようか
貴方となら何処でも良い
何をしても幸せなはず
貴方が会えないと言うからただ悲しかった
喜びも期待も一瞬にして失われた
それまでの何日間か私は幻想だけで過ごした
忙しいなら仕方がないと自分の気持ちを抑えた
『また会えますから』と懸命に傷付かない振りをした
想いに嘘を付くのが少しずつ上手くなって行く
貴方が『そうだね』と明るく返すからまた落ち込んだ
その迷いのない答えに貴方の心が何処か遠くに歩いて行ってしまっているような気がした
私はそこに追い付こうと必死で急ぐだけ
そうやって無理を重ねて行くだけ
せめて貴方も『それでも会いたかった』と悲しみを見せてくれたら私は救われた
だから約束して
次会えたらこの悲しみを溶かして
貴方の想いを証明して
その場だけの安心でいいから
躊躇っても抱きしめて欲しい
寂しい心を抱いて欲しい
少しだけでいいから私の我が儘を聞いて欲しい