これが恋だと気付いたときには
もうその恋は終わっていた
彼はいつも無口だった
何を考えているのか時々解らなくて私はいつも怒ってばかり
何の関係も持たない曖昧で壊れやすい日常がこの先も続くとどこかで信じていた
あの日電話が鳴って貴方が事故で死んだと聞いたとき
私と貴方がただのクラスメートだと
何の繋がりも確かなものなど一つもなかったと
ただの私の片思いに過ぎなかったのだと
現実はそう告げていた
私は貴方の死で
貴方への恋に気がついた
だけど気付いたときには
もう 二度と叶わない恋だと…
あれから何年か立ち
何度か恋はしたけど
あれ以上の恋を知らない